Blog
会員さんへのお知らせ 2013.11.28
月刊情報誌Wendy広島[12月号]にアトリエぱおの記事が掲載されました。
月刊情報紙Wendy広島の12月号にアトリエぱおの記事が掲載されています。
代表加藤のインタビューと先日大盛況のうちに終了した「アトリエぱおの仲間たち展」に出展されていた作品達の写真が載っています。Wendy最新号の情報はこちら。
そのインタビューの内容をこのブログにも掲載します。
————-
自由で柔軟な心に…
アートではぐくむ子どもの創造力
勉強やスポーツもいいけど、子供の創造力を伸ばしてあげたい。でも創造力って練習すれば身に付くもの?そもそもどうしたらいいの?と戸惑う親も多いはず。子供から大人まで多くの人に絵画や工作の楽しさを教えるアトリエぱお代表の加藤宇章さんにお話を伺ってきました。
創造力の遺伝子を
「類人猿が現生人類となる過程の中で創造力は遺伝してきた」と私は考えています。人類はよりよく生きるために問題を解決しようと工夫を凝らし、より便利な様々な物を生み出し、文化・文明を深化させてきました。
創造力をもって厳しい環境を生き延びた私たちの祖先。その末裔である私たちの身体の中には「創造力の遺伝子」とも言うべきものが流れているはずです。
その創造力を次の世代にも受け継ぐのは私たちの世代の義務でもあります。しかし私は最近の子どもたちの感性は柔軟性を失いつつあるように思えています。
この世は答えのない事だらけ
私たちの教室で教える大事なことの一つは「絶対的な正解はない」ということ。世の中の様々な問題には、実は正解がないことの方が多いのです。しかし、学校や塾に通う子どもたちは、どうしても答えを求めたがります。「正解がない」と分っている課題でも、より評価されることや、さらに難しい課題を求めて来ることがあります。そこには他者の視点・評価を求める姿勢があるんですね。親や先生などの他者の評価を気にし、自分がしたいことや自分の視点は二の次になってしまう…。
創造力を養うには、他者ではなく、自分の中にものごとの判断の基準を持つことがとても大事です。これには絵画や工作など芸術教育がぴったりです。また自分と他者を比べて、優劣をつけるのではなく、人によって感じ方考え方が違うということを知ってもらいます。自分の良さも他者の良さも理解しようとする。これは協調性・社会性の育成に結び付きます。
子どもを否定しない
親の皆さんに大事にしてほしいのは子どもを「否定しないこと」。子どもの考える世界は大人の常識では捉えきれない広がりを持っています。子どもの絵を見て大人の常識で、例えば「きりんはそんなじゃないよ」等と単純に否定してはいけません。子どもの絵など大したものじゃないと思わずに、額縁に入れて部屋に飾り、来客の度に話題にし、ほめましょう。他人が子どもの絵をほめたときは、謙遜でも否定的な言葉を使ってはいけません。 人から親バカと思われるくらいでいいのです。
創造力が必要なのは芸術家だけではない!
創造力や絵や工作をする技術は、芸術家になるためだけに必要なのではありません。創造力豊かな会社員がたくさんいたら、それはステキなそして成長する会社です。人類史を見ても時代によって求められるスキルは異なっています。これからの時代は、たくさんの知識がある、英語が話せる、パソコンが使える、だけではなく、それらのスキルをベースに、自由で柔らかな発想力を持ち、自分で何かを生み出せる創造的な人材が求められると感じています。
子どもに、思い切り絵や工作をする機会を作ってあげて、どんどんほめて創造力を伸ばしてあげてください。家庭では汚れが気になる方もいると思いますが、今は水拭きのできるクレヨンや小麦粉でできた粘土など便利で安全安心な素材がたくさんあります。レジャーシートを使うことで汚れも気になりませんね。そんなときこそ、親としての創造力の発揮のしどころです。
<ウェンディ広島12月号(145号)に掲載>
————-