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キッズクラス・ジュニアクラス 2021.06.24
ニューワールドビルダー キッズ・ジュニアクラス
2021年のアトリエぱおの年間テーマは「NEW WORLD」です。
中世ヨーロッパでペストの大流行後にルネサンスが起こったように、子どもたちにはコロナ後の新しい世界を創造してほしいという願いを込めたテーマです。
その年間テーマ「NEW WORLD」を象徴するようなプログラムが、毎週キッズ・ジュニアクラスで取り組んでいる「ニューワールドビルダー」です。
新しい発明や発見、新しい概念や運動を起こして世界を変えた人物を「ニューワールドビルダー」と名付け、
その人物の姿とその偉業や名言などをダンボール工作で作ります。
作る人物は、アトリエぱお講師陣がセレクトした約30人の「ニューワールドビルダー」たちから選びます。
それぞれに解説サイトと説明動画のリンクがあるのでそれらを見たり、各家庭で書店に出向いて書籍を調べたりインターネットを検索したり、事前学習をして理解を深めてから制作します。
工作ですから人物の容姿を似せることも大切ですが、それよりもその人物の偉業の方が重要なので、そちらをしっかりと作ります。
また偉人たちはそれぞれに素晴らしい言葉を残しているので、それらも作品には加えていきます。
このプログラムを実施するにあたって、サンプル作品として私、浅原は「マハートマ・ガンディー」こと「モーハンダース・クラムチャンド・ガンディー」を選びました。
ちなみに「マハートマ」とは「偉大なる魂」の意味です。
私は高校生の頃にU2というアイルランド出身のバンドのファンで、そのU2の曲の中に「キング牧師」のことが出てきたことから、アメリカの公民権運動家キング牧師こと「マーティン・ルーサー・キング」を知りました。
ワシントン大行進に代表されるその非暴力的運動は、インドのガンディーの非暴力不服従運動の影響を受けていると知り、ガンディーに興味を持ち、本や映画で学びました。
彼はたくさんの素晴らしい言葉を残していますが、なかでも、
「目には目をの考え方では世界中の目を潰してしまうことになる」
「世界を変えたいのなら、まず自分自身が変わりなさい」などの言葉は、
自分だけでなくこどもたちにおくりた言葉です。
美術や音楽などの芸術には、ただ美しいだけでなく、人間がより良く生きるためにはどうすればよいかというメッセージやヒントが込められています。
そのままでは届きにくい偉人たちの偉業や貴重な言葉を、芸術はわかりやすく伝えることができます。
STEAM教育という考え方がここ数年の教育界では盛り上がっています。
STEAM教育とは、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育(ステムきょういく)」に、 さらにArts(リベラル・アーツ)を統合する教育手法のことです。
Artsはすべての学問の下支えであるという考え方ですが、私もその通りだと思います。
作品を制作することにより何かを知り、その知識と経験によって自分の人生をより豊かなものにしてほしいと思って日々レッスンをしています。
そのような思いを込めたプログラムが「ニューワールドビルダー」です。
11月の展覧会では、こどもたちの思いの詰まった作品たちがたくさん並ぶのを楽しみにしています。
子どもクラス主任 浅原裕貴
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制作中の様子です。3週かけて作り上げます。
完成を楽しみにしていてください。
↓作者は浅原講師