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ピアノクラス 2011.12.01
ピアノレッスン日記 №129
ピアノクラスの溝尻です こんにちは
私がピアノ指導者になりたての頃の生徒さんと10数年ぶりにお会いする機会があり、
あの頃の先生は優しかったけど怖いこともあった、などと昔話に花が咲きました。
指導者になりたてのころは、確かに、厳しく指導することもあったと思います。
私自身がピアノの初級段階で苦労した記憶がなく、私には絶対音感という強い味方があったので、たいていの曲は楽譜を見るだけでどんな曲かわかったし、一度聴いた曲は楽譜がなくてもだいたい弾けちゃうし。新しい曲がどんどん弾けることが楽しい、そんな生徒でした。
ですから、私の生徒さんがなかなか弾けるようにならないのはなぜなのか、初めは戸惑いました。
いろんな生徒さんと接するなかで、私なりにつかんだことがあります。
一つは、好きなこと、得意なことをまず伸ばすこと。
ゆったりとした曲が得意な生徒さんがいました。裏返して見るとテンポの速い曲、指を素早く動かす曲が苦手であったわけです。
私は最初、苦手を克服しようと思いました。指が早く動くように練習曲も課しましたが、あまり成果が現れません。
そこで、得意な、ゆったりテンポの曲を中心にレッスンをしていて、あるとき気づいたのです。
その曲の中の速いパッセージが上手になっていることに。
得意な曲が中心のレッスンをしていたので、生徒さんは練習することが楽しくて練習量が多くなっていったのだと思います。それが結果的に苦手の克服にもつながったのではないか。
それ以来、得意なことを中心に据えてレッスンの曲を組み立てて行くことにしました。
二つ目は、読譜力をつけること。
読譜力をつけて、新しい曲にも抵抗なく挑戦できるようにしていくこと、これは指導者の使命でもあると思います。
三つ目は、ほめること。
これは私自身の経験から来ています。
長女が小学校時代にお世話になっていた合唱の先生が、私にこうおっしゃったことがあります。
「あなたは歌が上手。声に張りがあるし、本格的にやればもっとうまくなるわよ!」と。
この一言が、実はとても嬉しくて(笑)
合唱の練習から帰宅する車の中で大声をあげて歌ったものです(笑)
ほめられると嬉しい、それが実感できた経験。
それ以来、私も積極的にほめるようにしています。
ピアノクラス 溝尻雅子