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芸大美大受験科 2022.06.29
塑像実習 芸大美大受験科
藝大美大受験科では、さまざまな実習に取り組んでいます。
油絵実習、日本画実習、人物画実習、デザイン実習、共同制作大壁画実習など。
6月は「塑像実習」を行いました。
現役生は時間の都合で石膏像やデスマスクを半面で、
昼間部生の一部はメンバー相互の頭部を作りました。
ここでは昼間部の首像をレポートします。
みな初めての塑像で四苦八苦、目鼻など細部を作りたくても、講師が(私ですが)「全体的な構造を捉えなさい」となかなか先に進めさせないので、疲れて椅子に座りこんだり、口にしないまでも嫌気もさしていたのだろうと思います。
しかし頭骨の構造や首などの量のバランスが整い、目鼻口も形の成り立ちが理解できるようになってきてからは生き生きと前のめりに制作に向かっていました。
パーツに手を入れ髪を作り出すと人の佇まいが感じられるようになりました。
ただの土の塊が肌や髪の質を持ちはじめ、モデルの物理的な形だけでなく人となりなど印象や性格も感じられるようになって、時間はかかったけれどもその努力の結果にみな高揚していました。
粘土を壊す際には顔面だけ切り取って素焼きのマスクに仕立てます。
初めての塑像。
初めての自分の肖像を遺せると知って、またまた興奮していました。
この実習で学んだことをこれからの他の課題にそして大学での制作に生かしてほしいですね。
藝大美大受験科担当 加藤宇章