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2013年以前の記事 2009.04.25
YOUTHクラス抽象表現実習
こんにちは 玉田です。
今日はYOUTHクラスで抽象表現実習をしましたのでその様子をレポートします。
今回の実習では、作家の笹井孝太さんに特別講師をお願いしました。
この実習は実は先週第1回目があり、笹井講師の作品に対する想いや、抽象作品というものをどうとらえているかのレクチャーをきいたり、自分を表現することを目的にテクスチャーを意識しながら油絵具を画面に塗ってみる体験をしました
第1回目はみんなで1つのキャンバスに着彩しましたが、今回は本番なのでひとり1つのキャンバスがあります。
そして“自分を表現するための作品はサイズから自分で決めた方が良い”という笹井講師の意見により、ひとりひとりが自分を表現するのに適していると考えたサイズのキャンバスを使用しました。
さあ制作開始
みんなどんどん色をつけていきます。
こちらから与えたテーマなどはありません。
ひとりひとりの個性が感じられますね。
30分以上この過程を続けていくと、だんだんキャンバスに白いところがなくなって汚い感じのいろで覆われていきます。。
みんなから「疲れた」「もうやることない」などのささやきが聞こえ、ぐったりな雰囲気になってきます
しかし、笹井講師曰く、ここからが本番
一通りやり切った感のあるこのキャンバスに、どうやってさらに表現を試みるのか。その苦悩の先から生まれてきたものにこそ意味があるのです。
とにかく15分くらい頑張って塗ってみよう!!きっと画面に変化があるよ、という言葉を信じみんなはまた画面に表現を試みました。
するとすると、、、
指で絵の具をいじってみたり、ラップでテクスチャーを作り込んだり、筆で絵の具を散らしたり・・・。みんな様々な表現方法で画面との対話を繰り広げました。
その後、一休みして最後の追い込みです。
今のままだと画面がカッコよすぎるのでもっともっと手を入れてみよう!ということで、さらに絵の具を拭きとったり、ナイフでひっかいたりと仕上げに入りました。
それを20分ほど続け、いよいよ完成です!
同じ絵の具、同じ道具を使って、こんなに幅の広い作品ができあがりました
何度も悩んだり苦しんだりを乗り越えて完成した作品です。
色やタッチが何層にも重なり、とても深みのあるものとなりました。
なかには次回のレッスンでもっと絵の具を重ねたい、なんて子も
“具象はうまくやろうとすれば嘘がつける、でも抽象は描けば描いただけ自分が表現される、輝いて自分に返ってくる”という笹井講師の言葉が印象的でした。
普段の絵画や工作では味わえない貴重な体験ができた実習でした