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ぱお展 2022.11.30
ぱお展 子どもクラス共同制作に寄せて
こんにちは。浅原です。
今年の展覧会の子どもクラスの共同制作は「めぐるの森のさかなたち」でした。
これは子どもクラスで作った「ペットボトルの張り子魚」と共同制作「めぐるの森」の作品を合体させたものです。
例年よりも大掛かりな展示でしたので、苦労話を少しだけお話しさせていただきます。
大きな木は1教室1本ずつ作りましたので15本ありました。
天井よりも高い木に見えるように、木はギャラリーの天井すれすれまでありました。
立てるときに斜めになる分だけ差し引いたので、天井から約10センチだけ低く3メートル20センチの高さです。
まっすぐ立てるために、内部に太い木の角材が2本仕込んであります。
この高さだと、事前にテストで立ててみることはできません。
ふつう、3メートルを越える天井はまずありませんし、そもそも3メートル20センチの角材は車で運べません。一般的な住宅の天井高は2メートル40センチ~2メートル50センチです。
ですから入念に計算し、シミュレーションした上での現地ぶっつけ本番でした。
計算通りにできて内心ホッとしてました。
魚たちは木の幹から天井に伸びた枝から吊るす予定でした。
そのため、軽量化を図るために、魚は中が空洞のペットボトルで作りました。
それでも10匹20匹と吊るすと、けっこう重くなります。
実は展覧会最終日の朝に1本枝が落ちてしまい、修復のためにオープン後30分ほどは修理をしていました。
広いギャラリーとはいえ約500匹の魚を吊るそうとすると、いっぱいになってしまいます。
少しずつ位置と高さを変えて、魚がかぶって見えなくならないように調整しました。
この作業はオープン後も少しずつ続けて、完成したのは最終日前日くらいでした。
また、天井からはスポットライトで作品たちを照らします。
高いところにある木や枝や魚たちの影は、うっかりすると額縁に入った絵画作品に落ちて暗くなってしまいます。
そのことも考慮に入れながら、ライトの位置、魚や枝の位置を調整しました。
ところで、搬入時に魚を吊るす作業の時間を短縮するために、いくつかの教室でパパママの作業ボランティアを募り、超小型のS字フックをたこ糸に結びつけて絡まらないように個別包装するという作業をやっていただきました。
そうです、500匹だから500本ですよ。
これをあらかじめしてなかったら、きっとオープンには間に合わなかったと思います。大感謝です。
展示にはとても苦労しましたが、皆さんに喜んでいただけたようで嬉しい限りです。
さあ、来年はどんな展示にしましょうか? 乞うご期待です。