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2013年以前の記事 2007.04.23

ぱおblog 色彩学講座 その2

加藤です。
色彩学講座 2回目です。
というか本編1回目の今回は、予告通り「虹」についてです。
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自然現象の「虹」をなぜこの色彩学講座で取り上げるのでしょう?
それは「虹」は色彩世界の豊かさを象徴する物であり、また色彩そのものだからです。

大空に架かった虹は何とも美しく雄大で、日常生活の喧噪を忘れさせてくれます。「虹」について語る時、人は明るいぴかぴか(新しい)笑顔わーい(嬉しい顔)を見せてくれます。

私も失意ふらふらの中にあった15年ほど前に見た「二重の虹」に勇気付けられたことを未だに忘れません。人類の多種多様な文化の中でもそのほとんどが「虹」を「希望」や「吉兆」の象徴と捉えているそうです。

ところで、そもそも虹はどんな時にできるか、ご存じですか?
そう、雨雨が上がって空が晴れあがった時、太陽晴れを背にして空を見上げると、そこには大きく色鮮やかな虹が架かっています。

人工的に作ることもできます。洗車や庭の水まきの際にでもホースで空中に散水あせあせ(飛び散る汗)して見てください。そして同じように光を背に立つのです。もちろん霧吹きでもできますよ。…当然かすかなそして小さな虹ですが。

虹が発生する仕組みはこうです。

1, 光は水やガラスなど透明な物を通過する際にかすかですが方向がずれてしまいます。(水の中に入れたものが少し大きく見えたりするのと同じです)これを「光の屈折」といいます。(写真参照)
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2. 雨の後の大気中を光が通過する際に、空中に残っている水分がレンズの役割をして光を屈折させます。水分は雨となって降り出すことのできない位ごくごく小さな物。屈折は微細なのですが数が膨大ですから、屈折を繰り返す内に光がいわゆる「虹色」に分解されていくというわけです。

非常にはっきりした虹が一定の時間、空に大きく架かる事もありますが、虹発生の条件が整うのは確率的にとってもレア。それがまた「虹を」ありがたく思わせるのですね。

白色の太陽光を屈折を使って分解した時にできる色の帯を「」といいます。(写真
参照)つまりこれが「色彩」の大本なのです。
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日本では「七色の虹」といいますが、7色にくっきりと分かれているわけではありません。中国では「五色」に分類するそうで、国や地域によってそのわけ方は様々です。色彩についての感心の度合いが高いほど色を細かく分類しているようです。

しかし国や地域や時間帯・自然発生・人工的の違いがあっても色の順序には決まりがあります。さてどんな順番か、解るかなexclamation&question……
色の三原色「」とその混合色で考えれば解りやすいですよ。

さて次回は「色アートが見えるサーチ(調べる)仕組み 光ひらめき編」です。

お楽しみに!!