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芸大美大受験科 2023.01.08
油絵実習「グレーの研究」芸大美大受験科
アトリエぱお受験科では、 それぞれ目的やアプローチの違う2回の「油絵実習」を行いました。
1回目は「グリザイユ」という白・黒の絵の具で作った色味の無い無彩色のグレー:grayで描く制作です。
鉛筆や木炭でのデッサンを、絵の具で制作するイメージです。
色彩のあるものを描くとき、固有色(地の色。例えばバナナは黄色)にとらわれ正確な明度で描けないことがあります。
明度バランスが崩れると、立体感が表現できないなど、ちぐはぐな画面になりがちです。
目の前のモチーフについて、「明度を合わせて描く」のが1回目の目標でした。
「アトリエぱおの仲間たち展」でも展示したあの白黒の油絵です。
2回目は、「グレーの研究」をテーマに、カドミウムレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルーの三原色と、白(チタニウムホワイト)の4色だけで、1回目と同様のモチーフを描きます。
最初はチューブから出したままの原色を薄塗りで画面に置き、次に色を混ぜながら色味のある有彩色のニュートラルグレー:greyを作り、徐々に分厚く塗っていきます。
グレーといっても、1回目のような無彩色ではなく、モチーフの色味を見ながらカラーで描き進めます。
担当の油画講師からのコメントです。
「高3以下の現役生はまだ技量が足りないところがあるが、その分よく頑張ってとても魅力的な画面を作った」油絵志望の人も、そうでない人も、とても良い経験になりましたね。
(2回目の作品)