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ピアノクラス 2007.05.10
ピアノレッスン日記 №23
突然ですが、みなさんの指は長いほうですか?
それとも短いほうですか?
ピアノ弾きならば指の長さは気になるところ。
小学生のSさんが「私の指、短いんよね」と、落ち込んでいます。
うん、たしかに短い。
特に親指と小指が短いので、この指では今後苦労することが予想されます。
かく言う私も、相当に短い指の持ち主です!
幼い頃から「短いねえ」と言われ続け、
未だに「この指でピアノを弾くの?」と驚かれる始末。
でも、指って長ければいいってものではありません、絶対に!!
短いなら短いなりに工夫と苦労をしましょう。
まず、指の間の拡張
専門家による指の拡張のための教則本だってあります。
正しい訓練をすれば指と指の間が広がってきて、
短い指でも力強く和音を奏でることができるようになります。
指の長さはかわらなくても、
1オクターブ(ドからひとつ上のドまでの距離)しか届かなかった指が、鍵盤もうひとつ分届くようになります。
ここで注意点をいくつか。
☆拡張の訓練は必ず鍵盤の上で行うこと。
指を無理に引っ張ったり、何かの力を加えて広げたりしてはいけません。
☆拡張の練習と、指を寄せる練習を組み合わせること。
広げっぱなしはよくないのです。
指を鍛えましょう。
すばやく正確に演奏できる指、
音色を自在に操れる指、
なめらかな動きができる指…
これら指の動きに、指の長さは関係ないのです。
みんながうっとりする指の動きを目指して、
さあ、訓練です。
耳を鍛えましょう。
いい演奏を聴いて、音の違いのわかる耳を育てましょう。
練習するときも、自分の音をよく聴きましょう。
違いが聴き取れるようになると、指で表現することができるようになります。
ピアニストは普通、ドから1オクターブ上のミくらいまで余裕で届く指を持っていて、
そのぐらいの長さがないと、楽譜通りに弾けない曲があることは事実です。
でもね、指の短いピアニストが存在することも事実です。
何事もあきらめないことです。
小さくったって、みんなの心に響く演奏をしましょう。
ピアノクラス 溝尻雅子