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キッズクラス・ジュニアクラス 2023.04.12
あせらなくても大丈夫
こんにちは、講師の齊藤香織です。
先日、保護者の方からこんな質問をいただきました。
「例えば、葉っぱを描く場合。描きたいと思う葉脈の本数を減らしてでも時間内で仕上がる方が良いのか、時間内には終わらなくても描きたいと思ったことをしたほうが良いのか。どうなのでしょうか。」
これを聞いた時に、私の頭には小学生の時に見た同級生の作品が浮かんでいました。
それはたしか、お話をもとにして描いた家の絵で、制作後にそれぞれの作品を並べて鑑賞した時のこと。
1枚だけ未完成にも関わらず、不思議とその絵は魅力的で目が離せなかったんですね。
それは他のクラスメイトや先生も同じだったらしく、先生が、「この絵は未完成だけど良い作品だ」とおっしゃったことを覚えています。
その絵を描いたのは、興味のあるものには人一倍夢中になるタイプの子。
その絵からは、作品の世界にのめりこんで、構図や配色をじっくりと練って描いたことが伝わってきました。
このことが、上手に描いた絵と夢中でのめりこんで描いた絵の違いを、はじめて感じた瞬間でした。
学校やコンクールなどの、作品に点数や成績をつける場合は、完成度の高さは重要な要素の一つですから、時間内で完成を目指すことは必要なのかもしれません。
アトリエぱおは点数や成績はつけませんが、決まったレッスン時間内にできるようにプログラムを計画しています。
でも、制作のスピードは人によって違うし、スピード=作品の魅力ではないことも事実です。
すぐにパッと手が動く人がいる反面、じっくりと自分の中にイメージを落とし込んでから作り始めるタイプもいます。
それで良いと思います。
時間内に終わらせることが目的ではありません。
時間を気にして、あせって、作りたいものをあきらめる必要はありません。
つづきは家で制作するなど、納得いくまで制作してもよいのですよ。
そのうち制作に慣れてきたら、自然と時間内にできるようになったりもします。大切なのは、自分のペースで、楽しく作ることだと思います。
齋藤香織
アステール教室、安佐南教室木曜クラス、西広島駅前教室金曜クラス、西広島駅前教室土曜クラス担当