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プチクラスキッズクラス・ジュニアクラス中高生クラス・おとなクラス 2023.05.04
大型連休に、映画も観ませんか
こんにちは。こどもクラスの浅原です。
やすこ先生からオススメ本の紹介がありました(こちらのブログ☞https://www.a-pao.com/27983/)ので、私からはオススメ映画の紹介をさせていただきます。
まずは広島の皆さんにオススメのアニメ作品。
「この世界の片隅に」片渕須直監督。
こうの史代さんの原作を映画化した作品で、戦時中の広島を舞台にした作品。
戦争中の広島が舞台ですからもちろん原爆投下は出てきますが、暗い映画かと思いきや実は80%はコメディ。江波(広島市中区)で生まれた絵を描くのが好きな主人公すずさんの、少女時代から嫁いだ先の呉での生活が丹念に描写されます。
特にスケッチツアー原爆ドームコースに参加された方には熱烈にオススメします。
なぜかというとすずさんも映画の中で原爆ドーム(正確には産業奨励館)を描いているんです。
どこから描いたかを想像してみてくださいね。
コトリンゴさんの音楽も素敵です。
次はアニメといっても絵で描くアニメではなく、人形を使って作るストップモーションアニメ(コマ撮りアニメ)です。
「ギレルモ・デルトロのピノッキオ」
監督は「パンズ・ラビリンス」や「シェイプオブウォーター」のギレルモ・デル・トロ。
みなさんご存知のピノキオを独自の解釈で大胆にリメイクしています。
物語の美しさもさることながら、注目はこのCGアニメにしか見えない動きのクオリティ。
人形アニメだと知らなかったら、普通にCGと思うでしょう。
そしてこれが人形だと信じられない方のためにメイキングもあるのです。
「ギレルモ・デルトロのピノッキオ:手彫りの映画、その舞台裏」
こちらを見てビックリしてください。本当に1コマずつ人形動かして作ってます。
そしてこのアニメーターたちのまさにクリエイター魂というべき物造りへの姿勢をぜひ見てください。
そんな映画製作の舞台裏に興味がわいたらこちらです。
「ようこそ映画音響の世界へ」ミッジ・コスティン監督。
映画における「音」がどのように作られているのかがわかる1本。
「映像」とは「絵」と「音」で映像なのですが、とかく「絵」ばかりに目が行きがちですが、実は「絵」と「音」は半分半分。労力も半分半分なのです。
とある映画で戦闘機が出てくるので、本物借りてきてエンジン音を録音したのにあまり迫力がなかったので、ある動物の鳴き声をかぶせたらが迫力が出たというエピソードが面白い。
本物よりもリアルな音があるというのは不思議ですね。
以上はNetflixで観られますので、登録されてる方はぜひご覧ください。
そして最後はやっぱり映画は映画館で観たいという方へ。
「アダマン号に乗って」ニコラ・フィルベール監督
「人生には余白が必要だ。余白がなければどうやってイマジネーションを沸かせばいい?」
という言葉で始まるドキュメンタリー。
フランスはパリのセーヌ川に浮かぶ船、アダマン号は精神疾患のある人々を無料で受け入れ、創造的な活動を通じて社会と再び繋がりを持てるようサポートしている。
そこは全てのことは患者たちが話し合って決める、という自由と平等の精神に溢れ、川から流れる風や柔らかな日差しと共に、まるで御伽話のような優しさに包まれた奇跡のような場所。
大きな事件は何も起こらないけれど、そこで流れる時間を記録したこの映画は、まさに余白を持つことにより人間はより自由で豊かになれることをまざまざと見せてくれます。
ちなみにこの作品は今年のベネチア映画祭のグランプリ。
こういう作品が最高賞を獲るというところにもヨーロッパの底力を感じました。
こちらはサロンシネマで5/11までです。
浅原裕貴