Blog
サマースクール 2023.08.22
〈コリントゲーム〉夏休み工作教室
コリントゲームは釘をたくさん打ってビー玉を弾いて遊ぶ、パチンコ風のボードゲームです。
昔から子どもたちに大人気なので、子どもの頃に作ったり遊んだことのあるパパ・ママも多いことでしょう。
スマホやタブレットがこれだけ普及し、youtubeやゲームなどのアプリを毎日のように使っているデジタルネイティブな今の子どもたちでも、ビー玉を弾く時の夢中な眼差しは昔と同じ。子どもが心から楽しいと思える普遍的な魅力があるんでしょうね。
アトリエぱおのサマースクール〈コリントゲーム〉には一つ悩みがありまして、実は制作する時間が足りないのです。
なぜなら楽しい要素をてんこ盛りに盛り込んでしまい、工作好きが夢中で楽しめる工程が次から次に出てきますので、2時間なんてあっという間なのです。
でも今は夏休み。時間はたっぷりありますね。
レッスンで基本的な作り方をマスターしたら、あとはお家でいろいろカスタムしておもしろいゲームに仕上げることができますよ。
さて、この「釘を打つ」という行為ですが、実はかなり高度な脳の処理をしています。
金槌を使う力加減や打ち込む角度はもちろん、釘を支える左手の位置や角度、そして右手と左手の連携がうまくいかないと真っ直ぐ釘は打てません。
このプログラムでは釘打ちビギナーさんにとってここが難しいところなのですが、釘はなんと1人120本!用意しています。
若い体や脳は釘を10本も打てばこの連携を覚えます。ですからビギナーの方もご安心ください。
そして、釘をうまく打ち込めた時に感じる手応えは、脳に快楽物質のドーパミンが分泌されるので、打っていて気持ちいいわけです。(野球で言うバットの芯を食った感覚ですね)。
ですから釘打ちは、打てば打つほどどんどん夢中になっていきます。
さてここで感じたことですが、やはりデジタル機器の普及により子どもたちの手先は20年前と比べて明らかに不器用になっています。
初めから釘をすんなりと打てる子の割合がかなり減っています。
工作好きが集まるアトリエぱおですらそうなのですから、子ども全体で考えるとかなりの状況ではないかと思います。
もしかするとスマホやタブレットにも同じようなことができるアプリがあるかもしれませんが、タブレットで使うのは1本か2本の指先のみで、同じような単純な動きしかしません。
釘打ちは前にも書いたように、力の入れ具合、つまみ具合、角度、スピード、左右の連携と、タブレットの操作とは比べ物にならないくらい、指先と脳の間での情報交換の情報量が多くなります。
脳の発育にもとても良い刺激を与えます。
また、このプログラムのよいところは、面白いゲームにするために、ビー玉を打って釘への当たり方やビー玉の進み方をみて、もう少し釘を打ったほうがいいとか、ここにゴムを貼ったほいうがいいとか、子どもたち自身が工夫するところにあります。
工夫すればするほど面白いゲームになり、さらに遊んで楽しくなるので、子どもたちは放っておいてもあれやこれやと工夫をします。
これってまさに「PDCA(Plan→ Do→ Check→ Actの4段階を繰り返して業務を継続的に改善する方法)」ですよね。
やればやるほど楽しいからやっているのに、自然にこのPDCAを学ぶことにもなっているのです。
長い夏休み。時間はたっぷりあります。
デジタルアプリで遊ぶのもいいですが、手先を使って頭が良くなるコリントゲームで、いっぱい遊んでいっぱい釘打ってさらに楽しいゲームにしてくださいね。