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芸大美大受験科 2024.06.02
漆実習「螺鈿(らでん) 沈金(ちんきん)」1回目 芸大美大受験科
アトリエぱお芸大美大受験科では、受験対策だけではなく、様々な実習を任意参加で行なっています。
講師がそれぞれの分野を極めてきたからこそ提供できる授業です。
さまざまな素材や技法に触れることは、自分の嗜好や適性を探り、進路を考える上でとても重要なことだと考えています。
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受験科で行っている漆実習をご紹介します。
講師の小川は広島市立大学の学部と大学院で漆芸を学び、その後、沖縄県立芸術大学の助手をしながら琉球漆芸についても学びを深めました。
芸大美大受験科での漆実習は3単位(1単位3時間半)という短い時間で、
螺鈿(らでん)と沈金(ちんきん)をふたつ完成させるというちょっと無謀な荒技に挑みます
時間との勝負です…!
今回は1回目、3グループに分かれて実施しました。
実習は【漆とは何か?】の説明から始まります。
レクチャーの後は、いよいよ制作に入ります。
螺鈿(らでん)の貝を貼っていきます。
漆実習では接着にも本漆を使用しています。
漆は接着剤としても優秀で、強力な接着力を発揮してくれます。
みんな集中して黙々と貼っています。
だんだんと時間が無くなっていきます。
講師の小川は「あと1時間だよ?!終わらせよう!」と急かしますが、さすが昼間部生、小川の声は届かず、自分のやりたいことをとことんこだわり抜くことを選んだようです。
時間を3時間オーバーしてなんとか貼り終えました
受験科の他の講師に「ぇえ?まだやってるの!?」と言われても気にせず黙々と作業していましたね。
それぞれの「こうしたい!」を追求して、講師の想定を超えてくれました。
授業後、
「なんでそんなに自由なの?!」
という問いに、
「ぱおで育てられたから…」
という答えが。
そうか…。なるほど…。
返す言葉がありません。
漆を扱う際は気をつけなければならないことが山のようにあって神経を使います。
私自身も何年経っても失敗することもある、一筋縄ではいかない素材です。
緊張感のある作業を集中して行なったので、心地よい疲労感と達成感があったのではないでしょうか。
楽しい!!という声もたくさん聞けました
ここからじっくり漆を乾かして、次回2回目は螺鈿の塗り込みと、沈金(ちんきん)を行います
小川恵 芸大美大美術系高校受験科担当講師