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キッズクラス・ジュニアクラス 2025.07.28
マチエール絵画で西洋美術の歴史を体験

こんにちは、こどもクラス講師の浅原です。
今回は6月と7月に取り組んだ「マチエール絵画」についてご紹介します。
マチエールとはフランス語の「matière(素材)」に由来し、絵画表面の質感を指します。
厚塗りの絵具の凹凸やひび割れ、砂や布を混ぜた重厚な表情が特徴で、視覚だけでなく触覚的にも作品の雰囲気を伝えられます。
この表現は19世紀後半、印象派の画家たちによって広まりました。
絵具チューブの発明で分厚く塗れるようになり、ゴッホの力強い筆致が代表例です。
デュビュッフェやキーファーなど、多くの作家が独自の質感を追求してきました。
今回はモデリングペーストやジェッソ、砂を混ぜたアクリル絵具をペンティングナイフで塗り、毛や鱗のある動物をモチーフにしました。
彫る、削る、引っ掻くなど彫刻的な作業を加え、仕上げにはドライブラシで表面にだけ色をのせると、毛や鱗が際立ちます。
絵と向き合うことは自分と向き合うことです。
長い時間をかけて描く油絵は哲学的な美術とも言われます。
マチエール絵画を通じ、西洋美術の奥深さを少しでも体験してもらえたら嬉しいです。
アトリエぱおのサマースクールで「油絵」「静物画」の講座があります。
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静物画の使用画材は、アクリル絵具、水彩絵具、木炭から選べます。