アイコン
アトリエぱおとはBlog

イラスト:リンゴ

イラスト:絵具と人物

キッズクラス・ジュニアクラス展覧会 2025.10.12

こどもクラスで制作している「フリーダ・マリオネット」に寄せる想い

こんにちは。こどもクラス講師の浅原です。

今回はキッズクラスとジュニアクラスのプログラム「フリーダ・マリオネット」についてです。

2025年のアトリエぱおこどもクラスの年間テーマは「:vサイン:ピース:vサイン:」です。 秋の展覧会の、子どもクラス全員による共同制作の展示では、そのテーマを象徴するような作品を展示したいと考えています。

世界では今も戦争が続いています。 ウクライナとロシアの戦争は4年目となり未だ収束する気配もありませんが、もうひとつ、イスラエルとパレスチナの戦争も10月で3年目となります。 パレスチナのガザ地区では、イスラエルの攻撃により民間人やこどもたちが多数亡くなっています。

9月にイスラエル軍の地上作戦が始まってから、包囲による封鎖によって食料などの物資も入らなくなり、ガザの人々は飢餓状態に陥っています。

そんな苦しい状況のパレスチナの人々と共にいるということ、パレスチナの人々の自由に対して声を上げること、そんな気持ちを込めた作品を作ります。

 

きっかけはパレスチナの人形作家、マフディさんのニュース記事でした。 彼はガザで人形作家として人形劇の人形を作っていましたが、イスラエル軍の封鎖によって材料が手に入らなくなりました。

しかし楽しみの少ないガザの子どもたちに夢と希望を与えるため、空き缶や瓦礫、釣り糸などの手に入る材料を使って人形制作を継続しているそうです。

このニュースを知って、操り人形を作ろうと考えました。 ですが、誰かに操られるのではなく、自らの意思で自由に動き回る、そんな人形にしたいと思い、手足の糸は外しました。

そして名前はドイツ語で平和を意味する「Friede」と英語で自由を意味する「Freedom」を合わせ、またメキシコの画家フリーダ・カーロのイメージも加えて、フリーダ・マリオネットと名付けました。 Artの力で平和な世界を実現するために世界中を自由に行き来する、という想いを込めています。

 

(註 このブログは2025年10月6日に書きました。その後イスラエルとパレスチナは停戦合意に至りましたが、戦争は終結しておらず状況は見通せません)