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キッズクラス・ジュニアクラス 2025.12.18
じっくり松ぼっくり

本物の松ぼっくりをじっくりと見てパステルで描くレッスン「じっくり松ぼっくり」

みなさんにとって、松ぼっくりとはどんな存在だったでしょうか? 少年時代の私にとって松ぼっくりは、
ロングシュートを決めるためのサッカーボールの代わりだったり、
ホームランを打つための野球のボールの代わりでした。
松ぼっくりは、どんぐりと並んで「なぜかこどもがたくさん拾ってくるもの」の2トップではないでしょうか?
さて、そもそも今回松ぼっくりをモチーフにした理由ですが、
12月は色づいた落ち葉は時期的にもう枯葉になっているため、なにか季節感があって枯れにくい自然物はないかと思ったのがきっかけです。
そして、『びっくり まつぼっくり』という絵本(多田多恵子/文 堀川理万子/絵 福音館書店)をみつけて読んでみました。

松ぼっくりは晴れた日は開いていますが、雨の日は閉じるのです。
そして水につけておくと1時間くらいで閉じ、乾かすと開くのです。
ボールとしてしか使ったことのなかった私はびっくりしました。
これはこどもたちに教えてあげなければ。
松ぼっくりは細かい形が多いので、なんとか楽しく描くためにいろいろと試してみました。
鱗片(うろこ状のところ)を1つ1つ描くよりも、ぼんやりとしたボリュームから描き始めるのが良さそうです。
それにはパステルか木炭が適しています。
描いていると、 クリスマスツリーみたいだな、と思い、
色をカラフルな色に変えてみたら「あら素敵」。
カラフルでクリスマステイストな松ぼっくりになるではありませんか。

さて、レッスンの導入のスライドでは、松ぼっくりが開いたり閉じたりする動画(ハイスピード)も見てもらいました。
クラスによっては実際に水につけて鱗片が閉じるのを実感してみました。 ちなみに、鱗片の並びは下から螺旋状に並んでいるのですが、その並ぶ数はフィボナッチ数列になっているそうです。
これはヒマワリの種のつき方など、自然界にはたくさんある数列です。 蜂の巣のハニカム構造、アンモナイトの黄金比など、自然物はときに人智を超えたような美しい調和を見せてくれます。 難しい話なのでレッスンではほんの少しだけ紹介しましたが、絵を描くという身体の動きと共に覚えたことは記憶に強く定着します。 大きくなって高校生や大学生になった時に思い出すかもしれませんね。



浅原裕貴









