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ピアノクラス 2019.01.29

ピアノレッスン日記№206 「ぴっぽん、おはよう!」



 

春畑セロリ著「ぴっぽん、おはよう!」は、まだピアノに触れたことのない小さな生徒さんでも楽しめる曲集です。

こどもたちが自然と鍵盤に親しみ、いつの間にか音の名前をおぼえて楽譜が読めるようになります。

 

この曲集の素晴らしさは、それだけではありません。

伴奏がなんといっても素晴らしいのです。音楽的なのです。

こどもたちの耳が育ちます。音楽性が育ちます。

 

わたしがとびきり好きなのが、

1曲目の「まんなかやまをさがしてね」と、

6曲目の「くろいいし3つ くろいいし2つ」。

 

「まんなかやまをさがしてね」は、こどもが弾くのはラ♭だけ。

そこに伴奏をあわせると、同じラ♭の音が、いろんな響きに変化して聞こえます。

きょうは高校生の生徒とこの曲を弾いてみました。

その生徒は2小節目で「おおお」と感嘆の声。

ふたりで何度も弾いて音の変化の素晴らしさを味わいました。

 

「くろいいし3つ くろいいし2つ」は、こどもが弾くのは鍵盤の黒いところだけ。

ピアノの鍵盤の黒いところは3つのかたまりと2つのかたまりに分かれていて、

それが順番に並んでいます。

こどもは黒い鍵盤を3つ、2つ、3つ、2つと、順番に弾いていきます。

そこに伴奏をあわせると、あら不思議、とても音楽的な曲になります。

そしてこの曲の「調」はこどもたちがあまり耳にする機会のない「調」です。

その調の曲を小さいうちから耳にすることで、音楽性が豊かに育ちます。

 

わたしがこどものときにこの曲集があったら、まちがいなくとりこになっていたでしょう。

作者と同世代なので、そこは残念。。

 

ピアノクラスで大いに活用して、こどもたちの感性を伸ばしています。

 

春畑セロリ著 [できるかな ひけるかな]シリーズ

音楽之友社刊