アイコン
アトリエぱおとはBlog

イラスト:リンゴ

イラスト:絵具と人物

プチクラスキッズクラス・ジュニアクラス中高生クラス・おとなクラス展覧会 2024.01.13

浅原先生のおすすめ映画情報

こんにちは。昨年は映画館で85本観て今年は100本越えそうで怯えている、こどもクラス講師の浅原です。

本日おすすめの映画はアニメーション。
「映画 窓際のトットちゃん」八鍬新之助監督作です。

「窓際のトットちゃん」と言えば、「徹子の部屋」でお馴染みの黒柳徹子さんのこども時代を描いて1981年に出版されたベストセラー本。

いわさきちひろさんの絵でも有名です。

この映画、アニメですから子どもが楽しめるように作ってありますが、実は劇場公開されるや全国の映画マニアたちから称賛の嵐を浴び続けている作品でして、私も遅ればせながら観に行ってきました。

映画はトットちゃんが落ち着きがなさすぎて小学校を追い出されトモエ学園に転校するところから始まります。

冒頭の徹子さん本人のナレーションも相まってトットちゃんが徹子さんの子どもの頃にしか見えない!

とても過剰な子であるトットちゃんの全てを肯定し受け入れる、トモエ学園の校長小林先生もとても魅力的に描かれています。

また舞台は昭和10年代の東京なのですが、原作のいわさきちひろさんの絵の印象と当時の世界観に近づけるために、背景は紙に絵の具で描かれていて、これがまた作品の世界観を表すのにとても効果的。

また随所に挟まれる夢のシーンではクレヨンで描いたような独特のファンタジー表現。
これがまた、もう直ぐやってくる戦争がまだ遠くにあったこの時代を感じさせます。

作品は、発達障害、重病、教育、死、戦争、と重たいテーマをいくつも内包させながら、「動く絵」だからこそできる表現によって大人から子どもまですべての年齢の人間に届く表現がなされていますので、ご家族全員が楽しめる作品となっています。
今このタイミングで公開されたことにとても意味のある作品です。

私は八丁座で観ましたが、広島はいくつかの映画館で1月中くらい公開中です。週末にご家族連れでぜひ。

公式サイト
https://tottochan-movie.jp/

浅原裕貴