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イラスト:リンゴ

イラスト:絵具と人物

楽子先生の潜入レポートサマースクール 2026.08.29

3歳・1歳の息子と「わたしもピカソ!」へ。作品から見えた1年の成長

こんにちは。大山楽子です。

 

先日、3歳と1歳の息子たちが、サマースクールの「わたしもピカソ!」に参加しました。

普段はスタッフとして運営する側ですが、今回はひとりの保護者として、子どもたちと一緒に参加。

長男は昨年2回、今年も2回参加して、今回が4回目。
次男は10か月の時に初めて参加し、今回が2回目でした。


「わたしもピカソ!」は、小さな子どもたちが大きなキャンバスに思いきり絵の具をのせていくプログラムです。


昨年、長男が初めて参加した時のことをよく覚えています。

とにかく「色を混ぜる」ことが楽しくて、どんどん、どんどん色を重ねていく長男。


途中までは色鮮やかだったキャンバスが、混ぜれば混ぜるほど暗く、濁った色になっていきました。


保護者の私としては正直、

「途中の方がきれいだったな……」

と、ちょっと思ってしまったんです。

でも、作品が乾いて翌日、改めてじっくり見てみると印象がまったく変わりました。

たくさんの色を塗り重ねたからこそ見える色。
絵の具が混ざった跡、刷毛を動かした跡、勢いよく叩いた跡。






長男がその時に「やってみたこと」が、全部キャンバスの中に残ってい
るように見えました。

そう思うと、すごくいい絵だな、と。

今では私の大好きな作品です。


そして今年。

先生たちの導入のお話もさらにブラッシュアップされていて、まゆみ先生から「混色」について分かりやすく教えてもらったり、ピカソの画風がどのように変化していったのかというお話を聞いたり。

刀川先生からは、「絵に正解はない。どんな絵を描いてもいいんだよ。今日は何をしてもいいんだよ。」

というお話がありました。

ちょっとしたお勉強もしながら、「好きにやっていいんだ」と思えるリラックスした雰囲気の中で、いよいよ制作スタートです。



去年とは違った、長男の「描き方」

昨年の長男は、とにかく混色が楽しくて仕方がない様子でした。

どんどん色を混ぜて、動きもどんどん大胆に。

最後には、大好きなねぶた祭りの太鼓のリズムで、

「ターンタタンタン、ターンタタンタン!」

と、太鼓を叩くようにキャンバスに絵の具をのせていました。

何かを描こうというより、色を混ぜること、体を動かすこと、リズムに乗って描くことそのものを楽しんでいたように思います。


でも今年は、少し違いました。

まず、水色でキャンバス全体をしっかり塗った長男。

次にオレンジ色を選び、ポンポンを手に持ったかと思うと、またあのねぶた祭りの太鼓のリズムでキャンバスを叩き始めました。

そして、

「ねぶたの太鼓!」と。

さらに、その上から紺色を重ねていきながら、

「夜のねぶた祭りの太鼓」

と話し始めました。

    


最後は白い絵の具をスパッタリングして、画面全体を締めて……

「よし、できた!」

自分で完成を決めました。

作品のタイトルも、自分で「夜のねぶた祭りの太鼓」と名付けました。

去年は「もっとやりたい!」「まだやりたい!」と、とにかく描く行為そのものを楽しんでいた長男。

今年は、制作しながら自分の中でイメージを膨らませ、そのイメージに合わせて色を選び、最後には自分で「完成」を決めることができました。

たった一年ですが、彼なりの作品づくりへの意識が育っているんだなあと、親としてとても嬉しくなりました。

「できた!」と言ったあとの写真は、満面の笑み。

本人の中にも「自分でつくった!」という達成感があったんだろうなと思います。





1歳の次男は、また全然違う!

一方、1歳の次男。

参加前は少し眠たくて、なかなか私の膝から離れませんでした。

今日はあまりやらないかな?と思っていたのですが……

「好きな絵の具を選んでいいよ」

となった瞬間から一変。

「あっ!あっ!これ!だーしーて!」

と、たくさんおしゃべりしながら次々と絵の具を選び始めました。

刷毛、ローラー、ペインティングナイフなど、いろいろな道具にも興味津々。



どんどん手を伸ばして、夢中で、ダイナミックに描いていきます。

同じプログラムに参加しても、兄弟でこんなに描き方が違うんだなあと、それもまた面白く、

「これもやりたい!」「次はこれ!」という気持ちが全身から出ているような次男の姿が、とてもかわいかったです。


今回、改めて保護者として「わたしもピカソ!」に参加して感じたのは、出来上がった絵の「きれいさ」だけが作品の魅力ではないということでした。

混ぜすぎた色も、何度も塗り重ねた跡も、ローラーを転がした跡も、勢いよく叩いた絵の具も。

その一つひとつに、その時の子どもの気持ちや動きが残っています。


特に小さな子どもの絵は、「何を描いたの?」と聞いても、まだうまく言葉にできないこともあります。

でも、その子がどんなふうに色を選び、どんな顔で、どんな動きをしながら描いていたのかを知っていると、作品の見え方が少し変わる気がします。

昨年はただ夢中になって色を混ぜていた長男が、今年は「夜のねぶた祭り」という自分なりの世界をキャンバスの中につくっていたこと。

10か月だった次男が、1歳になり、自分から「これ!」と絵の具や道具を選んで夢中になっていたこと。


毎年参加するからこそ見える成長もありました。

来年は、どんな色を選んで、どんなふうに描くのかな。

今年描いた作品も、ブラック画材さんに額縁を選んでいただき、また大切に飾っておこうと思います。


大山 楽子