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やすこ先生の、子育てのヒント 2021.05.14
写真と絵の本『世界あちこちゆかいな家めぐり』
いまだに 自粛の時間が続いていますが、
おうちで家族楽しく 過ごせていますか?
やっぱり外出もしにくく 家にいてはぶつかり合ってしまい
こんな風に悩んだり苦労しているのが、
いつまで続くのかと思っていてはますます苦しくなりますね。
気持ちまで内向きになると、考えも狭くなってしまいます。
そんな時には、いつかまた旅行ができるようになる日を
想像して、この本を開いてみませんか?
どのページも 驚きがいっぱいです。
作者ははるばると 簡単には訪ねられそうもない場所で
いままで見たこともない家や そこで暮らす人々の工夫を
きれいな写真とわかりやすい絵で 紹介してくれます。
たとえば、私たちは三角にとがっている屋根のある家を
おうちの形として つい想像しがちだと思いますが、
セネガルのカザマンス州では
家の中に、三角屋根がさかさまになって入り込み
雨水をうまく貯めて暮らしているというページがあります。
いったいどうなっているのか子どもと一緒に考えて、
新しい発見に出会ってみましょう。
また、モンゴルの草原で遊牧して暮らす、
移動式の家に住む仲のよさそうな家族も登場します。
このモンゴルの家は 「ゲル」や「パオ」と呼ばれますが
アトリエぱおは このパオの名前をつけています。
私たちのパオは 年齢も国籍も違う様々な人々が集い、
また どこにでも出かけては
そこで出会った人たちとの時間を楽しみ、
創造を生み出す場所として活動してきました。
5月6日には 新しい教室「LEO」がオープンし、
ぱおはさらに大きく広がって 年齢も国籍も違う人達が
理解し合い、刺激し合う場所として進化していきます。
どうか、子どもと一緒にページの隅々まで観察して、
これまで見たこともないおうちで暮らしている人々のことを
まずは知ってみてはいかがでしょう。
そして願わくば この本で紹介されている、
世界中の 家族それぞれが この状況を乗り越え
また自由に行き来してお互いの理解が深められるような
時間がやってきますように。
その時まで 自分たちとその人々が 同じ世界で
つながっていることを 忘れないでいたいですね。
畠山 泰子
たくさんのふしぎ 傑作集
「世界あちこちゆかいな家めぐり」
小松義夫 文・写真 西山晶 絵
福音館書店